棚瀬一代著「離婚で壊れる子どもたち~心理臨床家からの警告」光文社新書を読みました。
日本では夫婦が離婚すると、片親が未成年の子供を引き取って養育し、子どもを引き取らなかった親は月に1回程度の面会交流しか認められないのが一般的です。
これに対し、アメリカでは、夫婦が離婚した後も、両親が共同で未成年の子を養育するシステムとなっていることが具体例をあげて詳細に報告されています。
日本においてただちに離婚後の共同養育が実現するのか困難かもしれませんが、アメリカにおいても、かつては単独養育が原則であったところ、両親の共同養育に変わってきたとのことであり、今後、子どものためにはどうすればよいのか考えるべき課題かもしれません。
関心のある方は一読されることをお勧めします。
(弁護士 井上元)